アベーリャス千葉FCのホームグラウンド「カンポドマルシマ」には、常設のビーチサッカーコートがあります。千葉県内のサッカークラブで、自前の常設ビーチコートを備えているのはアベーリャス千葉FCだけです。

「普通のサッカー場があるのに、なぜ砂の上でも練習するの?」「ビーチサッカーには、子どもにどのような効果があるの?」と疑問に思う保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ビーチサッカーの効果は、足腰を使うことだけではありません。思いどおりに転がらないボールと不安定な足元が、ボールを扱う技術、体を動かす力、状況判断、挑戦する気持ちを引き出します。

アベーリャス千葉FCは、この砂のコートで子どもたちを指導しながら、その効果を日々感じてきました。この記事では、FIFA(国際サッカー連盟)の公式指導マニュアルを参考に、砂の上でのサッカーが子どもの成長にどう役立つのかを、現場での実感も交えながらご紹介します。

FIFAも子どものサッカーを補う方法として紹介

FIFATrainingCentreが公開している『BeachSoccerCoachingManual2024』では、ビーチサッカーは子どものサッカートレーニングを補う方法として紹介されています。

マニュアルでは、砂の上でのプレーには、高い技術、体力、コーディネーション(体を思いどおりに動かす力)が必要だと説明されています。また、不規則に動くボールへの対応が、技術や戦術的な気づき、予想外の状況に適応する力を育てるとされています。

難しく聞こえるかもしれませんが、子どもの姿に置き換えると分かりやすくなります。

  • ボールが止まったら、浮かせて運ぶ
  • パスが跳ねたら、足元に収める方法を考える
  • 足が砂に沈んだら、姿勢を整えて次の一歩を出す
  • 相手が近づいたら、いつもとは違うかわし方を試す
  • 転んでも痛がるより先に、またボールを追いかける

砂の上では、人工芝で覚えた動きをそのまま繰り返すだけではうまくいきません。子ども自身がその場で見て、考えて、工夫することが必要になります。

私たちは、ビーチサッカーだけですべての力が身につくとは考えていません。
人工芝・土・体育館・砂という異なる環境を経験することが、選手の引き出しを増やすと考えています。

カンポドマルシマ

子どもに役立つ「ビーチサッカー」5つの効果

1.思いどおりに転がらないから、ボールタッチが丁寧になる

人工芝や体育館では、ボールは比較的まっすぐ転がります。しかし、砂の上には小さな凹凸があるため、ボールが急に止まったり、予想していない方向へ跳ねたりします。

強く蹴って追いかけるだけでは、ボールを自分のものにできません。足元へ収める、少し浮かせる、柔らかく触るなど、その場に合った扱い方が必要です。

砂の上では、一回ごとのボールタッチに自然と意識が向きます。うまくいかなければ、子どもは「次はどこを触ればいいだろう」と考え、何度も試します。

ボールが止まることは、失敗ではありません。
「では、どう動かす?」と考えるきっかけになります。

2.不安定な足元が、体をまとめて動かす力を育てる

砂の上では足が沈み、硬い地面のように強く踏み切れません。走る、止まる、向きを変える、跳ぶという動作のたびに、姿勢を整える必要があります。

このときに求められるのが、コーディネーションです。足だけに力を入れるのではなく、腕を振り、上半身のバランスを取り、体全体を連動させます。

ただし、「砂の上なら必ず体幹が強くなる」と断定できるものではありません。子どもの年齢や体力に合わせ、休憩を取りながら無理なく行うことが大切です。

3.ボールと足元が変化するから、判断が早くなる

サッカーでは、ボールが来る前に周囲を見て、次のプレーを決めることが大切です。ところがビーチサッカーでは、決めていたとおりにボールが来るとは限りません。

パスが途中で止まる、ボールが跳ねる、踏み込んだ足が沈むなど、小さな変化が続きます。そのたびに、子どもは状況を見直し、別のプレーを選びます。

この経験は、「コーチに言われたことを正確に行う」だけでは得にくいものです。自分で見て、自分で決める回数が増えることに、砂のコートの大きな価値があります。

試合中にコーチが一つひとつ答えを伝えることはできません。
だからこそ、練習の中で自分で決める経験を重ねてほしいと考えています。

4.浮き球や難しい技へ挑戦しやすくなる

ビーチサッカーでは、砂の上を転がすだけでなく、ボールを浮かせてパスやシュートにつなげる場面が多くなります。オーバーヘッドキックやボレーシュートなど、空中にあるボールを扱うプレーも競技の特徴です。

最初から難しい技を成功させる必要はありません。柔らかい砂の上では、子どもたちが転ぶことを恐れず、「やってみたい」と挑戦しやすくなります。

アベーリャス千葉FC古川代表も、ブラジルの選手が浮き球を扱う技術に優れている背景には、子どもの頃からのビーチサッカー経験が関係しているのではないかと考えてきました。

その思いは、以前のクラブで幼稚園の敷地に小さなビーチコートを作った頃から変わっていません。アベーリャス千葉FCでも、ビーチサッカーを長年、育成の一つとして取り入れています。

古川代表がブラジルで学んだ育成の考え方は、千葉の少年サッカーで「魅せる選手」を育てる!ブラジル流3つの秘密でも紹介しています。

5.「遊びたい」が、自分から上手くなろうとする力につながる

ビーチコートに入ると、子どもたちは裸足で走り、転がり、思いついた技を試し始めます。練習が終わった後に、自分たちで小さな試合を始めることもあります。

アベーリャス千葉FCが掲げる「楽しいから上手くなる」という考え方とも重なります。

楽しいから、もう一度やってみる。できなかったときも次の方法を試すことで、コーチから言われなくても自分でボールに触れる選手へと育っていきます。

子どもが自分からボールを追いかけている時間は、技術だけでなく、サッカーを好きになる気持ちも育てています。

ビーチサッカー

なぜ古川代表は、千葉にビーチサッカー場を作ったのか

古川代表がビーチサッカー場を作ったのは、珍しい施設を持つためではありません。ブラジルで学んだ「選手が育つ環境」を、千葉の子どもたちの日常にしたかったからです。

ブラジルには、芝・土・硬いコート・ビーチという異なる場所でボールを蹴る文化があります。地面が変われば、ボールの動きも体の使い方も変わり、選手は一つのやり方だけに頼れなくなります。

カンポドマルシマも、「子どもたちが自由にボールを蹴れる場所を作りたい」という思いから始まりました。石や草の多かった土地を整え、スタッフや保護者の皆さんが囲いやネット、照明などを手作りしてきた場所です。

2022年12月のリノベーションを経て、現在は人工芝フットサルコート3面とビーチサッカーコート1面を備えています。施設の誕生までの物語や設備は、カンポドマルシマでご覧いただけます。

人工芝とビーチ、どちらが優れているという話ではありません

ビーチサッカーの良さを紹介すると、「砂の上だけで練習した方が上手くなるの?」と思われるかもしれません。

大切なのは、どちらか一つを選ぶことではありません。人工芝では安定したボールコントロールやスピードを磨き、体育館のフットサルでは狭い場所での技術や駆け引きを経験し、砂の上では変化への対応を学びます。

アベーリャス千葉FCでは、人工芝・土・体育館・砂など、さまざまな環境でボールに触れることを大切にしています。それぞれの場所で違う課題に出会うからこそ、選手の技術とアイデアの幅が広がります。

実際に子どもたちが複数の環境でサッカーを楽しんだ様子は、ビーチサッカー・フットサル・ソサエチ・畑サッカー!「第1回U12ABELHASFESTAESPECIAL」開催レポートでも紹介しています。

ビーチサッカーについて保護者からよくいただく質問

Q
サッカー初心者でも参加できますか?

A

初心者でも参加できます。FIFAの指導マニュアルでも、年齢や能力に合わせてコートの広さ、距離、ボールの大きさなどを調整することが勧められています。

アベーリャス千葉FCでも、いきなり難しい技を求めるのではなく、まずは裸足で砂に触れ、ボールと遊ぶことから始めます。

Q
裸足でプレーしても大丈夫ですか?

A

ビーチサッカーは原則として裸足で行う競技ですが、砂の温度やコートの状態、子どもの体調を確認することが欠かせません。

やわらかい砂でも、けがの可能性がなくなるわけではありません。準備運動を行い、年齢や体力に合わせて練習量を調整します。

Q
ビーチサッカーをすれば、すぐに足が速くなりますか?

A

一度の練習で、急に足が速くなるものではありません。砂の上は硬い地面とは違う体の使い方が必要になるため、継続して経験することに意味があります。

アベーリャス千葉FCでは、目先の変化だけを求めず、数年後に選手の引き出しとなる経験を積み重ねています。

まとめ|砂のコートは「自分で答えを見つける場所」

ビーチサッカーで子どもが経験できる5つの効果を振り返ります。

  1. 不規則なボールに対応し、丁寧なボールタッチを繰り返す
  2. 不安定な足元で、体全体を連動させて動く
  3. 変化する状況を見て、自分で次のプレーを決める
  4. 浮き球や難しい技に、失敗を恐れず挑戦する
  5. 遊ぶ楽しさから、自分で上手くなろうとする気持ちが生まれる

アベーリャス千葉FCでは、ビーチサッカーだけでなく、人工芝やフットサルなど異なる環境を組み合わせ、一人ひとりの技術と判断を育てています。

千葉市のカンポドマルシマのビーチコートで、子どもたちがどのようにボールを追い、工夫し、楽しんでいるのか、ぜひ実際にご覧ください。

小学生チームの育成方針や活動内容は、アベーリャス千葉FCのジュニア(小学生)でご紹介しています。

体験をご希望の方は、キッズ・ジュニア無料体験よりお問い合わせください。

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